怪獣大進撃
今回紹介する「怪獣古生物大襲撃」は、同じ出版社の「リアルサイズ古生物図鑑」の番外編、といった本です。
「リアルサイズ古生物図鑑」は、すでに絶滅してしまった古生物がどのくらいのサイズの生物なのか感じられるよう、それらの古生物を現代の風景に合わせて登場させるという斬新な手法が面白い本でした。
一方「怪獣古生物大襲撃」は、「もし、古生物が怪獣となって現代に現れたら…」という体で、現代の風景に古生物「風」の怪獣が描かれています。
本の中では、次々に来襲する怪獣に日本各地の都市が蹂躙される様子がリアルに描かれており、読んでいると映画「ゴジラ」で使われる例のマーチが頭の中に鳴り響きます。
また、怪獣の元となった古生物についての解説もあり、実在した古生物のユニークな生態を詳しく知ることもできます。
度重なる怪獣襲来…。日本はどうなってしまうのか。その結末を、本を読んで確かめてください。
なお、同じく怪獣が来襲する作品として、山本弘氏が書いた「MM9」という小説もあります。これは、怪獣襲来を自然災害ととらえ、その対処に奮闘する気象庁(!)職員の物語です。
現実には存在しえない「怪獣」を登場させるため、作者が考え出した理屈に、「さすがSF作家!」と膝を打つ作品で、おススメです。
(司書 中島)