タイトルの「孤独」「不安」というワードが引っかかり手に取りました。もしかするとタイトルから重い印象を持ってしまうかもしれませんが、むしろ思考を転換させ、悩みを解決するための糸口を授けてくれる本です。つまり、心を軽くしてくれる本です。
ふと「孤独」や「不安」にかられることはありませんか。一人でいることは惨めなことだと思い込んでいませんか。著者は、一人でいることは惨めなことではないと言います。そして、「孤独」にも「本物の孤独」と「ニセモノの孤独」があり、一人でいる「本物の孤独」の状態から自己との対話を深められれば、本当にやりたいことに気づき、成長へとつながる勇気や希望を手に入れることができます。しかし、一人でいることは惨めだと思い込んでいると、そこから抜け出すためにSNSにのめり込んだり、言い換えると「ニセモノの孤独」へと身を委ねてしまうことなりかねないと、注意を払うよう優しく諭してくれます。
また、著書の後半は「不安」について述べられています。
一日の大半を学校という社会の中で過ごし、毎日を忙しく過ごす中高校生に、そっと手渡したい本です。
(司書 古川)