今度の異世界は、「江戸」?!
本屋に行くと、「チート能力を持って異世界に転生して、大活躍」という小説が大量に置いてあります。そして、その手の小説が、売上ランキングに、頻繁に顔を出しています。
きっと、今の中高生には、こんな本が大人気なんだろうな、と思うので、そんなノリで読める本を紹介します。
あらすじ…
昔の東京、「江戸」にタイムスリップする方法を知った「島辺国広」は、自分が受講する古文書解読講座の「会沢竜真」先生とともに江戸に旅立ちます。
江戸の様々な習慣に戸惑う島辺と、文献で知る江戸の姿を実際に目で見て感動に打ち震える会沢先生。
二人は、「医者とそのお付き」として、江戸の人々と交流する…。
あらすじを紹介すると、「『異世界』モノを、江戸時代に焼き直したものなんだな」と思うかもしれません。
しかし、この本の一番の特徴は、この本の「分類」にあります。
この本の図書館での分類は、「小説」ではなく、「歴史」。
つまり、この本は、れっきとした「歴史解説書」なのです!
主人公たちが江戸で何かを見聞きすると、それらが詳細に解説されるので、自然に江戸の知識が身につけることができます。
日本史の教科書を読んで、「難しそう…」と思ったら、ぜひ、この本を手に取ってください。歴史を生き生きと感じることができ、面白くなりますよ。
(司書 中島秀男)