「スイカ割り列車」や「ドレス登山」を知っていますか?
昔、熊本県のある農村部では豊作すぎて処分しなければならないスイカを線路に並べ、列車にひかせて粉砕していました。これが「スイカ割り列車」です。
また、「ドレス登山」は、80年代ならではの光景で、夜通しディスコで踊り明かした女性が、ドレス姿のまま山登りをしていたことから名付けられました。
どちらもコンプライアンスが緩かった昭和時代ならではの光景です。
と、ここまでの文章を読んで、「あぁ、それ、知っている」と思った人。何かの間違いです。
この本には、「スイカ割り列車」や「ドレス登山」のような、実際にはなかった昭和時代のさまざまな風景を紹介しています。文章だけだと「なんだ、それ?」と思うものが、AIによるリアルな画像付きで紹介されていて、「昭和時代はこんなことがあったんだ」と思わされます。
この本を読んでも、すべて架空の出来事なので、なんの教養も身に付きません。でも、いかにも、な文章と、それっぽい画像をセットで見せられると、本物っぽく思えてきて、面白いですよ。
ところで、私たちの身の回りには「昔からの伝統だから」とか、「前からそういうものだから」というだけの理由で決まっている物事がありますけど、それって本当なのですかね。
(司書 中島)