「スカンクワークス」を知っていますか?
ミサイルが届かない超高空から偵察を行うU-2。ミサイルよりも早いマッハ3で飛行するSR-71偵察機。安価でありながら超音速で飛行でき、自衛隊にも採用されたF-104戦闘機、世界初の実用ステルス機であるF-117攻撃機。現時点で世界最強とされるステルス戦闘機F-22「ラプター」。自衛隊での採用が始まったステルス戦闘機F-35「ライトニングII」。
これらの革新的飛行機は、ロッキード社の「スカンクワークス」と呼ばれる開発部門で生み出されました。
この本は、そのスカンクワークスの創立者である「ケリー・ジョンソン」が、自らの人生を振り返って書いた自伝です。
何がきっかけで飛行機の設計者になったのか、スカンクワークス設立の経緯、革新的なアイディアを生み出す手法など、航空機に興味がなくても、「人との協同」を考えるうえでヒントになることがたくさん書かれています。
そして、飛行機マニアには、特にこの本はお勧めです。数々の革新的飛行機はどのような背景で開発されていったのかが書かれていますから。
残念ながら、「ケリー・ジョンソン」自身は、1990年に80歳で亡くなっていますが、スカンクワークスは、その後も革新的な飛行機を生み出し続けています。これは、「ケリー・ジョンソン」の意志が後続に引き継がれたおかげなのでしょう。
(司書:中島)